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プレスリリース・最新情報

島津Model-4 新発売についての続報             2025年5月25日

薩摩島津販売総代理店
代表プロデューサー 
栗山 馨      

1.今回、2年近く新製品の発表が滞った中で、急遽、GW中に試作機ではありましたが、新製品の発表と試聴を兼ねた試聴会を5月5日、6日と開催させていただきました。告知期間も短く、告知媒体も時間的に限られた中で、しかも6日は雨模様という足元の悪い開催でしたが、思いの他多くの方が参加してくださいました。このことについては、辛抱強くお待ちいただき、温かい声援をいただいた方々に深く感謝とともにお詫びしなければなりません。

 またその後、試聴会のことを後で知ったということで、全国から多くのお叱りとお問い合わせと励ましをいただきました。

 音を聴いていないけど予約をしたいという方もおられ感謝に堪えませんが、まだ公になっておりませんが、雑誌の取材やオーディオ評論家の方のご意見もありますので、前のご報告とは重なりますが、その後の経緯も含め、お知らせする必要と義務を感じたのがこの続報です。

2.音の評価については、メーカーの立場としては自己宣伝にもなりますし、評価そのものについても色々な視点がありますが、今回は、従来の薩摩島津のスピーカーModel-1、Model-3のようなフルレンジから2ウェイという大きな違いもありますし、何よりも、その違い以上に、薩摩島津のスピーカーの求める音が、従来の島津スピーカーの購入者、また広い意味での音楽愛好家の方の心に届くかどうかが、私どもの大きな懸念でもありましたので、最重要と思われることを書かせていただきます。

3.様々なご評価のなかで、まず音を聴かれた方全員と言っていい評価が、前後左右も含めて空間が広がった、上も下も帯域が広がった、なのに中域の音が充実していて、けっして音が痩せないということでした。

 このことは、前回の報告で、10センチユニットの開発とその限界への対応ということでトゥイターを採用の経緯で少しは述べておりましたが、可聴帯域である中域の音(いわゆる、ミッドレンジでスコーカーの領域)の充実は当初から常に念頭にあったことです。今回、トゥイターを導入したのも、可聴帯域でない音も、肌で感じる要素がある、また広い倍音の存在という理由であることには間違いありませんが、そもそも、私どもにとっては、可聴帯域である中域の音が充実し音響空間も含めた実在感が増すことが大きな意味をもっていました。

4.ここで、以下、絶賛をしてくれたオーディオ関係者の方とのやり取りの部分を再現して、ご報告をしたいと思います。

 スコーカーに焦点を当て、その純度を高めるというのは、オーディオ業界が忘れていたとても重要なポイントだと感じました。

 昨今のオーディオ業界は、可聴帯域外に周波数特性を伸ばすことに注力してきました。可聴帯域外に、耳には聴こえなくとも、肌で感じるような成分がわずかに含まれることは事実です。

 しかし、肌と耳、どちらが音楽を聴くのに使われるのかを考えると、耳が主になるでしょう。

 さて、耳で聴こえる周波数帯域、いわゆる可聴帯域を担うのがスコーカーです。すなわち、スコーカーの精度は直接耳に届くということが大切なポイントです。人の耳は、中高域で空間を感じます。

 この帯域を可能な限り広げたのがフルレンジスピーカーとなりますが、フルレンジの性能が高ければ、マルチウェイにする時にも、最小限の足し算で大きな効果が得られるという事になるでしょう。

 これで、歪み感のない音のきめ細かさがあるから鬼に金棒ですよ。

5.以上のやり取りで、ミッドレンジでもある10センチユニットの開発とトゥイターの採用、次のModel-5で採用予定の20センチウーファーが、ピンポイントであるからこそ、本来のミッドレジの足りないところを補う役割に徹するがために、このModel-4には、元々、中抜けする要因が無いことが明らかになったと思われます。

 上も下も伸びましたが、肝心の中域の音は痩せて引っ込んでいることは島津スピーカーにはありえないと思っております。

 私どもは、トゥイター、スコーカー、ウーファーと並べると、何よりもスコーカーであるミッドレンジを重視します。したがって、何ヘルツで帯域を分けるというネットワークの考えとは根本から考えを異にしています。

 そして、これが生き生きとした音楽を楽しむことに最も重要であり、ただ形式的なフラットとは別世界と思っております。

6.5月5日、6日の視聴会以降の追加情報ですが、ユニットを最終製品版に換装いたしました。

 その結果、試聴会で感じられたかもしれない高音のきつさがとれました。

 これで、完成版の無垢のキャビネットで音の調整をすれば、更に音はまろやかになります。

 ただ新素材カーボンの含侵樹脂が固まり、本来の硬さになるまで、40日くらいかかることも分かり、作った私どもも音の変化に驚いております。

 分かったことは、振動板の硬さは音に決定的な影響を与えるということです。

 この試作機も6月の上旬までユニオンで聴けますし、6月26日予定でユニオンに製品版を納入し、お披露目の試聴会も予定しております。

 いずれにせよ、今後、3ウェイのModel-5を予定していても、このModel-4が、薩摩島津の一般家庭での今後のスタンダードになることは間違いありません。

 製品情報は、島津のサイトに随時アップしておりますが、引き続き、参照していたければ幸いです。

6.試聴会の会場でも、お問い合わせの方々にも申しましたが、今、トランプ政権の関税政策の影響もあり、異様な原材料の高騰に苦慮しております。

 自動車産業などのような援軍のいない零細の私どもができる対抗策はオプションで原材料を前金で押さえることしかありません。

 ただ、Model-1、Model-3に比べ、2ウェイでタワー型に変わったとはいえ、あまりにも大幅に値段が上がったので、まことに申し訳なく思っております。

 今回、特典期間を6月上旬まで延長することをユニオンさんと話をしております。

 今回、皆さまの連絡を受けて、ずっと思い悩み、ようやくメールをした電話をしてみたという方がほとんどということが分かり、私も深く感動し、また色々と配慮すべきことがあったと反省もしております。

 ただ、話をする中で問題が解決できた、聞いて良かったとのお声も聞きます。

 どうか、ご遠慮なく問い合わせをしていただければ幸いです。



※ 写真は 島津Model-4 完成予想CG



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株式会社 薩摩島津